アドバンスコート

防カビ革命 闘い続ける、新触媒 アドバンスコート

今までの防カビ・抗菌・防臭・防汚の触媒について

光触媒は光が当たらないと活性反応が起こらない…

これまで、防カビ・抗菌・防臭・防汚には「光触媒」が利用されてきました。
光触媒は光のエネルギーで科学反応を起こし、その結果抗菌や防汚などの働きが生じる作用です。

しかし、光触媒は光(紫外線)が当たらないと活性反応が起こらないという欠点を持っています。

光のエネルギーで科学反応を起こす光が当たらないと反応しない

暗闇でも活性する新しい触媒「アドバンスコート」

「光触媒は光が当たらないと活性反応が起こらない」ということは、暗い所に発生しやすいカビを防ぐ触媒としては致命的な欠点です。
その欠点を克服した新しい触媒が「アドバンスコート(チタンとケイ酸のカップリング製品)」。

after

光は使わず、自然放射線のエネルギーで化学反応を起こす

光がまったくない暗所でのエネルギーの供給源は放射線以外にはなく、高い抗菌・防臭は自然放射線による励起の結果によるものであるとして、この作用を「自然環境放射線触媒」と名づけられました。

自然放射線で科学反応を起こす暗闇でも反応する

5つの特長

  1. 暗くても高い効果を発揮
  2. 毒性「0」なのに高い抗菌効果
  3. 母材を傷めず高い密着性
  4. 長く安定した効果を持続
  5. あらゆる物や場所に特可能

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新聞・業界紙で紹介されました

自然放射線とはなにか

大地

地球上のどこにでも存在するもの

放射線には、2種類あります。

  • 宇宙線や大地から放出されるもの
  • X線利用や核実験および原子力施設で発生するもの

自然放射線は「1.宇宙線や大地から放出されるもの」です(環境放射線とも呼ばれる)。その名の通り、人間が生活する環境の中に自然に存在する放射線です。
「2.X線利用や核実験および原子力施設で発生するもの」は人工放射線と呼びます。

場所・時間によって量が異なる

自然放射線のなかで、宇宙線(宇宙放射線)は宇宙起源の放射線およびそれらと大気中の物質との相互作用で生成される放射線で、陽子、トリチウム、炭素14などがあります。
また大地由来の放射線は建物や建築構造物に含まれる 40Kや、花崗岩などの岩石に含まれウラン系列(226Ra)やナトリウム系列(220Rn)の崩壊過程で生じ、ラドンから空気中に放出される放射性ラドン(Rn)などがあります。

大地由来の放射線の線量は、地層を構成する花崗岩などの分布や大気の状態が一様でないため、場所によってまた時間によって異なります。
日本の平均値は 0.048μSv/h 。日本では関東地方は低く中部地方は高い傾向があります。
世界的に高いところで、ラムサール(イラン)は 1.16μSv/h 。カラパリ(ブラジル)は0.63μSv/h、と日本の約40倍です。

自然環境放射線触媒の原理

自然放射線の種類は主に宇宙線、ラドン(γ線:510KeV)、トロン(550KeV)、40K(1.461KeV)などで、エネルギーは光よりも高くバンドギャップを励起するのに十分です。
自然環境放射線触媒の原理を図1に示します。光触媒は光のエネルギーで最外殻の価電子帯と伝導帯の間のバンドギャップが励起されて電子や正孔ができ、この酸化還元反応によって有機物が分解されます。

一方、自然環境放射線触媒は、放射線によって最外殻の励起が起こると共にチタン内部の軌道電子が励起されオージェ崩壊とそれに誘起された電磁波(ガンマ線)の放出が起こります。これによって最外殻のバンドギャップ励起が引き起こされ、その結果として有機物が分解されます。

図1 自然環境放射線触媒の原理
自然環境放射線触媒の原理

一連の放射線の照射と有機物の分解の関係をまとめると図2のようになります。

図2 自然放射線触媒における有機物の分解のモデル
自然放射線触媒における有機物の分解のモデル

放射線がチタン系物質に照射されると、放射線のエネルギーは軌道電子の励起等を引き起こし、結果として最外殻の荷電子帯の電子が伝導帯へ励起(バンドギャップ励起)され、正孔と電子の電荷分離が起こります。
電荷分離した正孔と電子の一部は再結合しますが、他は分離した状態で表面に残ります。表面で、正孔は酸化作用によって有機物を分解し、電子は還元作用によって活性酸素種(スーパーオキシドラジカル等)を作り、活性酸素種は有機物を分解して無機物にします。

自然環境放射線触媒 実証のための測定

アドバンスコートは暗闇でも抗菌や防汚などのはたらきをします。
このはたらきが自然放射線触媒によるものであることを調べるために、3つの測定を行いました。

1.還元反応で生じる活性酸素種の電荷測定

自然環境放射線触媒については図1、図2で示しています。図から、正孔、電子、活性イオン(活性酸素種)は有機物を分解する。活性イオンはマイナス電荷を有しています。
したがってマイナス電荷の発生が測定できれば、それは放射線による活性イオン生成の証拠のひとつといえます。私たちは光触媒において、活性イオンによると考えられるマイナス電荷を測定することに成功し、この結果はすでに発表しています(2)
電荷測定は図3の差動型磁気浮上電極電離箱を用いた装置によって行いました。活性イオンは発生量が微少(数個/cm3)でかつ不安定(生成はマイクロ秒のオーダー)であるため 10-15(C/s)以下の電荷測定と微少電荷を掃引するための電場が必要です。磁気浮上電極電離箱の検出限界は 10-17(C/s)レベルなので微少なイオン電荷の測定が可能です。
磁気浮上電極電離箱に関しては文献(3)を参照ください。

測定は、放射線が照射されている雰囲気中で、基板にアドバンスコートを塗布した試料1と、基板のみの試料2を電離箱本体内にセットします。
ここで電離箱 Aは放射線によるバックグラウンドとアドバンスコートから生じるイオン電荷の和を、また電離箱 B はバックグラウンドを測定します。両者の差をとればアドバンスコートからの正味のイオン電荷が得られます。

図3 放射線により発生するイオン電荷計測装置
放射線により発生するイオン電荷計測装置

正味のイオン電荷の測定結果を図4のグラフに示します。測定条件は以下の通りです。

  • 試料:アドバンスコート(KK70) … 防カビ仕様
  • 基板:アルミニウム(100×100×0.2)
  • 線源の種類:自然放射線(バックグラウンド)及び 137Cs
  • 試料に照射する放射線の線量率:福岡のバックラウンド(平均 0.04μSv/h)×1.6 倍・・・これはおよそ 0.064μSv/h

図4 アドバンスコートから生じるイオン電荷
アドバンスコートから生じるイオン電荷

グラフで破線の間(赤矢印の部分)は試料1と試料2を図3の装置にセットした区間で、この間の正味のイオン電荷の平均は 3.0×10-16(C/s)です。装置の最小検出値(計測限界)σは 1.0×10-16(信頼度 68%)で、また 2σ(信頼度 95%)は 2.0×10-16である。このことから測定値は有意の数値であり、電荷(活性イオン)が発生しているのは明らかです。
アドバンスコートで含有率の異なる試料による測定結果を下表に示します。表の測定に用いた線源と線量率は図4を得た測定条件と同じです。

マイナスイオン電荷の発生量と信頼度

表から、いずれの試料もマイナス電荷(発生した電荷量)は装置の最小検出限界以上の数値です。実際の自然放射線線量(バックグラウンド線量)は時刻や年間で変動があり、東京の場合0.028〜0.079μSv/h です。

最小検出限界 1.0×10-16

アドバンスコートの種類
(防カビ仕様…成分は同じ含有率が異なる)
マイナス電荷
×10-16(C/s)
電荷発生の判定
◎信頼度 95%以上
○信頼度 65%以上
KK70 3.0
KK80 1.2
KB40 1.9
GTC-113 1.4

上記の測定で試料に照射している放射線の線量率はおよそ 0.064μSv/h であり、東京のバックグラウンドの範囲です。以上から自然放射線レベルの放射線によってアドバンスコートからイオンが発生していると判断できます。

2.殺菌・消臭・抗菌効果の検証

殺菌・消臭・抗菌性を検証するために、暗黒の状態の下で行った測定結果を以下の表に示します。

レジオネラ菌の殺菌試験

レジオネラ菌は浴槽や温水プールなどで繁殖し、肺炎などを起こします。Kシリーズの殺菌の即効性はエタノールに匹敵します。エタノールは医療などで殺菌に使用されるが持続性が乏しいです。

  • 試料:アドバンスコート(kシリーズ)
  • 試験液:レジオネラ菌液 40ml(17,000 個)
  • 試験機関:独立行政法人産業技術総合研究所九州センター
試料(いずれも10ml)
KKとKB は含有率が異なる
結果(菌数)
1日後 7日後
エタノール液(対照実験) 10個以下 10個以下
KK-70液 10個以下 10個以下
KB-40液 10個以下 10個以下

有害物質の消臭試験

アンモニア(糞尿等に含まれる)やホルムアルデヒド(シックハウス症候群の原因物質)の分解には即効性があります。アセトアルデヒド(タバコ臭)も分解するが分解速度はやや遅いです

  • 試料:アドバンスコート(SZ-30 防臭仕様)
  • 試験条件:塗布加工綿布
  • 試験機関:財団法人日本紡績検査協会 近畿事業所
対象物(ppm) 初期濃度 2時間後 24時間後
アンモニア 15.0 0.4 0.2
ホルムアルデヒド 15.0 2.0 0.8
アセトアルデヒド 14.0 6.0 5.0。

細菌に対する抗菌性試験

大腸菌や黄色ぶどう球菌は食中毒の原因菌として、また肺炎棹菌や緑膿菌は院内感染の原因菌として知られています。SZ-30 はいずれの菌に対しても有効な抗菌性を示します。

  • 試料:アドバンスコート(SZ-30 防臭仕様)
  • 試験条件:塗布加工綿布
  • 試験機関:財団法人日本紡績検査協会 近畿事業所
試験菌株 結果
生菌数 18時間後
大腸菌 20,000 20未満
黄色ぶどう球菌 25,000 200
肺炎棹菌 21,000 20未満
MRSA 23,000 20未満
緑膿菌 24,000 20

3.屋内・屋外でのストレス試験

屋内・屋外での防汚及び親水効果を検証するためのストレス試験を行いました。

屋内試験

食品を扱う店内の天井を、一般の白色系塗料にアドバンスコートを混ぜて塗装し、防カビ性を検証しました。

塗装直前(平成24年7月)

天井施工前

塗装6ヶ月後

天井にカビの発生はまったく見られません。
天井の施工後

屋外試験

空港のガラス外面の半分にアドバンスコートをコーティングし、無処理の面と比較しました。(福岡空港に於いて平成20年4月施工)

下の写真は8ヶ月後
窓ガラス 施工比較

無処理の部分の黒ずんだ汚れはジェット機の排気ガスや雨の汚れ等に因っています。アドバンスコートは防汚と同時に親水性があるため、雨の日でもガラス面はクリアーな状態です。

以上、1.発生イオン電荷測定2.殺菌・防臭・抗菌試験 及び 3.屋内・屋外ストレス試験の結果から、アドバンスコートは光がない暗黒状態で、自然放射線による触媒作用を発現していると考えられます。アドバンスコートは透明の液体状態であり、その中に分散しているチタン系物質の粒径は 10〜70nm(ナノメータ 10-9)です。一般的な光触媒の使用では、酸化チタン粒子を固定するバインダーが必要ですが、アドバンスコートはバインダーが不要で壁面に直接塗布するか他の塗装液に混ぜて使用することができます。また光に照射されている環境でも同様に抗菌・防汚等の効果が発現します。

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自然環境放射線触媒の展開

光や放射線は電磁波であり波長の長短(振動数の大小)によって分類されます。光で言えば波長が短い(振動数の大きい)紫外線領域はエネルギーが大きいです。波長の長い(振動数の小さい)赤外線領域はエネルギーが小さいです。

従来の光触媒は紫外線領域でのみ働くチタニア触媒です。チタニア触媒は主に酸化チタンが用いられています。
一方、可視光型光触媒は紫外線及び可視光線領域で働く触媒で、酸化チタンに硫黄などをドープし、また銅や銀などの金属を担持することによって作られます。

これに対して私たちが提案する自然環境放射線触媒はエネルギーがより高い電磁放射線領域で活性が生じ、それよりエネルギーの低い紫外線領域、可視光領域でも活性が発現します。電磁波の領域と各触媒の範囲を図5に示します。

図5 電磁波の波長(振動数)と各触媒の範囲
電磁波の波長(振動数)と各触媒の範囲

一般に電磁放射線とは赤外線、可視光線、紫外線、X 線およびγ線のすべてをさし、特にγ線や X 線の領域は電磁放射線領域とよばれます。
エネルギーの高いγ線を放出する放射線(自然放射線)は私たちの日常生活の周りに常に存在しています。自然環境放射線触媒は、光が全くない暗状態でも紫外線や太陽や蛍光灯のように通常の光が照射している状態でも、殺菌・抗菌や防臭や防汚などの働きを生じます。
従って自然環境放射線触媒の利用範囲は図6のように、通常の光触媒の範囲に限らず、それらの触媒の働きが及ばない弱光下や暗状態での使用まで広がるといえます。

図6 自然放射線触媒の利用領域
自然放射線触媒の利用領域

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参考文献

  1. 特許第5970663号 特許権者 株式会社アドテック 他
  2. 電気学会論文誌 川口俊郎他 Vol.133,No.10,p.28 (2013)
  3. T.Kawaguchi, F.Futagami, M.Matoba,G.Wakabayashi, N.Ikeda, Y.Uozumi, N.Yamanaka,M.Kaneko,.IEEE TRANSACTIONS ON NUCLEAR SCIENCE,Vol.53, No.4, (2006)

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